患者さん・ご家族・医療関係者のみなさまへ
野の花広場 医療用麻薬をもっと知りたい方へ

Q.医療用麻薬について詳しく教えて下さい

A.

モルヒネに代表される医療用麻薬には注射剤だけでなく、内服薬(ゆっくりと長時間効く徐放性製剤や早く効く速放性製剤)、坐薬、貼付剤、舌下錠などの種類があり、種々の痛みに対応できます。私たちの脳の中には痛みの感覚を抑える物質(β‐エンドルフィン)があります。その物質は、痛みを脳に伝える神経の活動を抑制して鎮痛作用を示します。医療用麻薬もこの脳内物質と同様のメカニズムにより、強力な鎮痛作用を示します。医療用麻薬の効き目にも個人差がありますが、たとえ使用量が増えたとしても、それによって中毒を起こすことはありません。

Q.なぜ、医療用麻薬は中毒にならないのでしょうか。また、途中でやめることはできるのでしょうか

A.

麻薬と聞くと、薬物依存や中毒を心配される方がいます。しかし、快楽のために使用する麻薬とは異なり、医療用麻薬は痛みがある状態で使用すると、中毒にならないことがわかっています。すなわち、がん性疼痛などの緩和を目的に正しい使用をしている限り、医療用麻薬によって中毒を引き起こしたり、やめられなくなることはありません。したがって、がんの治療によって痛みそのものが弱くなった場合には徐々にやめたり、量を減らしていくことも可能です。


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