このような状況の中で、2007年4月1日に施行された「がん対策基本法」に基づき、「がん対策基本計画」が策定されています。現在第3期まで改訂されていますが、その中でも一貫した重点施策として「治療初期段階からの緩和ケアの実施」が挙げられています。
岡山県では、県および地域がん診療連携拠点病院において緩和ケアチームが整備されていますが、「今後は、それ以外の医療機関での緩和ケアの普及が必要」(岡山県医薬安全課)とされています。
また岡山県では医療用麻薬による「がん疼痛治療」を実施する医療機関や、調剤の実施可能な薬局は整えられてきている一方、その推移は必ずしも順調とはいえません。今後は、患者さんやその家族、また一般生活者の方々への啓発が必要になると思われます。
「野の花プロジェクト」は、地域レベル、コミュニティーレベル、家族レベルにおける啓発活動を通して、岡山地域から「緩和ケア」の実施と「がん疼痛治療」の普及に貢献しようとするものです。